読んだ。
澤村伊智先生は、単著で発刊されたものは全作読んでいるほどの大ファン。映画『来る』(原作タイトルは『ぼぎわんが、来る』)は面白すぎて、妻と2回観に行った。
先生は、現役バリバリで良作を量産していただける、ホラー作家界の(数少ない) エースの一人である。
本作は大人気「比嘉姉妹シリーズ」の長編新作ということでリリース前から期待も高く、発売後まもないがアマゾンの評価も良い。
私も大変楽しめたし、叙述トリック (?) にも大変驚かされたが、先生の真骨頂である“純粋な怖さ”が少しいま一つに感じた。早期購入者特典か何かで末尾に付いていた先生の直筆の手紙にも書かれていたが、本作は、先生なりに伝えたいメッセージが強く作品のなかにも相当込められていたと思う (それは読んでいても感じた)。ホラー小説ファンの私としては、メッセージ性とか哲学とかは後回しで、とにかく夜に一人でトイレに行くのも怖くなるくらいの恐怖を味わいたくて、ジェットコースターに乗るような気持ちで読み進めているので、少しだけ残念ではあった。ほぼ同じ時期に同じく「比嘉姉妹シリーズ」の短編集『ととはり屋敷』が発売されているので、こちらも期待して読んでみようと思う。