今年はあっという間の一年だった。
7月に日銀の出向からTMIに戻り、ちょうど半年。
この後半は特に怒涛で、あまり何をしていたのかの記憶がない。
ただ、忙しくていい意味で充実はしていた。
自分に足りていないと思う分野を少しでも補えればという観点から(自分は根っからのジェネラリスト志向である)、苦手分野にも頑張って取り組んだ。
また将来に向けた種まきとして、TMIのHPでの出向に絡めたブログの連載を始めたり、来年2月のカリフォルニア州司法試験に向けて追い込みも始めた。
ちなみに「カリフォルニア州」とはいえ私はリモート受験(コロナのときに一時的な措置として認められたリモート方式が、今回からカムバックしており、私も当初は現地で受験予定だったのだが、出願のタイミングでこの事実を知り、リモートに切り替えた経緯である)で、日本国内すら脱出しない予定である。
「日本国内すら」という以前に、自分が住んでいる区すら出ない予定である。
リモートとはいえ試験は現地時間で一斉に行われるため、(家族もいる都合上)時差をうまく調整できるように近所のビジネスホテルを4泊5日で予約したので、辛うじて自宅の外には出るが、それでも文字通り数十メートルの距離である。アメリカの司法試験なのに、通勤よりも移動距離は短い。
コンビニに歩いていくような至近距離のホテルの一室の狭い机から、ノートパソコン一台での受験となる。
それでも、そのスクリーンの先は広い世界に繋がっているはずである。
合格をしてカリフォルニア州弁護士として登録をしても、実態としてはペーパードライバーのようなものなのかもしれないが、それでもこの一歩が、自分をまだ見たことがない世界に連れて行ってくれるきっかけになるのだと信じる。